雪形フォトコンテスト

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雪形フォトコンテスト2017 結果発表

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  • その他の作品
総評

「雪形」は春の雪解け時期に観察できるのですが、その出現時期や期間については、冬の積雪状態や春の融雪状況によって毎年少しずつ違いがあります。今年の北海道は、12月は大雪が降ることもありましたが、降雪量は平年より少なめで、気温は平年並みの冬でした。3月以降の雪解け時期には、気温は平年よりも高めに推移し、特に5月には真夏日になる地域もありました。また、降水量は平年よりも少なめでした。そのため、雪形の出現時期は2~3週間早かったと推測しています。

今年の雪形フォトコンテストは、一昨年の45点、昨年の30点からさらに減り、計13点の応募作品が集まりました。応募数の減少が続いている点は、コンテストの継続を考える上で深刻な課題となってきました。

作品の撮影場所については、ニセコ山系、十勝岳連峰、利尻山などの山岳エリアで撮影した作品、国道や高速道路付近から撮影した作品、駅から撮影した作品などが集まりました。また、広角で撮影した写真の中から雪形を見つけたようで、雪形の部分だけを拡大して応募した作品もありました。

作品の応募には、タイトル、撮影場所、撮影対象、撮影時期、解説文などを付けてもらうのですが、中には解説文を読んでもどこが雪形なのかわかりにくい作品もありました。今年は特に、露出オーバーの写真が多く、雪形はユニークなのですが、撮影技術としての評価が低い作品が目立ちました。応募に際しては、写真の構図や適正な露出なども評価していますのでご留意ください。

一方、雪解けの窪地のような場所を撮影した作品もありましたが、審査をする上で少々悩みました。改めて本コンテストで扱う雪形を説明させていただきます。広義の雪形としては、降雪結晶などのミリサイズのものから、氷河や氷床などの千キロや百キロサイズのものまである他、着雪や着氷による造形美と見ることができる形もあります。しかし、本コンテストでは山の斜面に現れる十メートルスケールから百メートルスケール程度の雪形であり、積雪が融雪することによってできる雪形を主な対象としています。そのため、撮影対象は「○○山」「○○岳」などの山の名称、「○○から○○方向を見た山の斜面」、「○○に積もっていた雪(積雪)」などとなります。そして、北海道内で撮影した作品に限りますので、撮影場所が北海道内であることがわかるように明記してください。

審査においては、雪形の形、着眼点、ネーミング、ストーリー性、写真の構図、解説文、「遊び心」の有無など、様々な観点から審議して受賞者を選びました。今年は、残念ながら優秀賞は該当作品がありませんでしたが、最優秀賞が1点、審査員賞が3点選ばれました。

今年もユニークな作品を多数応募していただきありがとうございました。これからも雪形の写真を撮り続けると共に、「遊び心」を持って自然を見つめ続けてもらいたいと思います。

審査委員長:山田 高嗣

ワンポイントアドバイス

写真に「後で‥‥」はありません。「何かありそう!」と思ったら迷わずシャッターを切りましょう。雪形は家に帰ってからでもじっくり探せますが、写真を撮らなくては何も始まりません。

最近のデジカメは高性能なので、オートモード設定なら失敗することはほぼありません。ただ、測光モードの設定によって雪面が多い場合はちょっと暗めに、地肌が多い場合には明るめに写ってしまうことがあります。そんな時は雪と地肌の面積が平均的な構図でシャッターを半押しにし、そのまま撮りたい雪形に構図を移動してシャッターを押すと適正露出がえらえます。また、移動中の助手席の車窓などから撮る場合、画質よりも雪形がはっきり見えることが肝心なので、ブレ防止のためにISO感度を高く設定し、高速シャッターにすることをお勧めします。

雄大なスケールの雪形フォト、お待ちしております。

審査長:残間 正之

 

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