雪形フォトコンテスト

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雪形フォトコンテスト2016 結果発表

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総評

「雪形」は春の雪解け時期に観察できるのですが、その出現時期や期間については、冬の積雪状態や春の融雪状況によって毎年少しずつ違いがあります。今年の北海道は、冬型の気圧配置となっても強まることは少なく、昨年に引き続き平年よりも気温の高い冬でした。また、低気圧や気圧の谷の通過の影響を受けることが多く、湿った雪や雨が降ることもありました。降水量としては平年よりも多かったものの、積雪量としては平年よりもかなり少なかったと報告されています。そして、3月以降の雪解け時期には、昨年と同様に晴れる日が多く、気温も平年より高めに推移しました。特に4月中旬には荒れた天気になったり、5月は記録的な高温となり、とても暖かい春でした。そのため、雪形の出現時期は例年よりも1~2週間早かったと分析しています。

今年の雪形フォトコンテストは、昨年の45点から減り、計30点の応募作品が集まりました。応募の数が減ってしまったのは、昨年のように新聞紙上で大きく広報できなかったからかもしれません。

作品の撮影場所については、大雪山系など登山に関係する場所からの作品、小樽などの街中から撮影した作品もありましたが、主に郊外の道路上から撮影した作品が集まりました。中には庭先や駅のホームで撮影した作品もあり、観察場所の多様性を感じました。

作品の応募には、タイトル、撮影場所、撮影対象、撮影時期、解説文などを付けてもらうのですが、中には撮影場所が書かれていなかったり、解説文を読んでもどこが雪形なのか不明な作品もありました。今年は特に、応募者が示す雪形の形がわからず、審査員を悩ませる作品が多数ありました。応募に際しては、写真上に雪形の場所を示す印を付けたり、雪形の形を説明するイラストを付けたりしていただけると、審査員にも理解しやすくなり高評価につながります。

一方、庭先や道路上の雪を撮影した作品もありましたが、人工的に形作られた雪形に見えたり、山の斜面に現れる雪形と比べて非常にサイズの小さい雪形があったり、撮影場所が北海道内なのか不明なものもあったりして、審査をする上で非常に悩みました。改めて本コンテストで扱う雪形を説明させていただきます。広義の雪形としては、降雪結晶などのミリサイズのものから、氷河や氷床などの千キロや百キロサイズのものまである他、着雪や着氷による造形美と見ることができる形もあります。しかし、本コンテストでは山の斜面に現れる十メートルスケールから百メートルスケール程度の雪形であり、積雪が融雪することによってできる雪形を主な対象としています。そのため、撮影対象は「○○山」「○○岳」などの山の名称、「○○から○○方向を見た山の斜面」、「○○に積もっていた雪(積雪)」などとなります。そして、北海道内で撮影した作品に限りますので、撮影場所が北海道内であることがわかるように明記してください。

審査においては、雪形の形、着眼点、ネーミング、ストーリー性、写真の構図、解説文、「遊び心」の有無など、様々な観点から審議して受賞者を選びました。今年は、残念ながら最優秀賞は該当作品がありませんでしたが、優秀賞が1点、審査員賞が4点選ばれました。

今年もユニークな作品を多数応募していただきありがとうございました。これからも雪形の写真を撮り続けると共に、「遊び心」を持って自然を見つめ続けてもらいたいと思います。

審査委員長:山田 高嗣

 

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