雪形フォトコンテスト

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雪形フォトコンテスト2011 結果発表

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総評

今年の3月9日一通のメール。国際雪形研究会のN氏発信:第17回雪形ウオッチングを4月16・17日秋田県で開催、場所は白神山地・太平山一帯。3月18日第2報:東日本大震災のため今年の雪形ウオッチング中止。なお、第13回雪形ウオッチングは2007年5月19・20日ニセコ周辺で開催されております。

さて、この雪形ウオッチングは20年近くの歴史があります。そこで雪形の起源や現代社会との関わりを考えてみましょう。"春から夏にかけての雪解けの時期に、山の斜面に現れる様々な残雪模様を「雪形(ゆきがた)」と言います。これは、昔から農事暦として農作業や豊凶を知る目安として利用されてきました(雪形ホームページより)"。人間に必要な食料生産は気象と深く関わっています。天気予報の無かった時代には、季節の推移を雪形から得ていたのは理にかなったものです。

当時の人々はあらゆる自然現象に注目していました。まさに自然と共生していたのです。科学技術の進んだ現代は天気予報の普及で雪形の出番は無くなりました。一方、人類にとって自然との関わりはますます重要になってきました。現代文明が地球の自然を脅かしつつあるからです。個々人が直接自然と関わらなくても、情報化社会では瞬時に自然に関する情報も入手できます。しかし、実体験がなければそれはバーチャルです。自然に触れあうことで本当の自然を実感できます。そこから、自然は人の思い通りにはならないことを知ります。現代社会はプログラムによって、自然と無関係に最高の効率があがる様に仕組まれているといっても過言ではありません。

今回の東日本大震災では想定外の津波が起こり、安全といわれ続けていた原発事故が発生しました。昔の津波の痕跡や伝承を検証し、また科学技術を過信することなく、自然にはかなわないことを再認識しなければなりません。そのためには多くの人がまず身近な自然に注目することだと思います。昔の人々が伝承してきた雪形に関心を持つのも自然を実感する糸口となるでしょう。

審査委員長:秋田谷 英次

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