今年で6回目となる「雪形コンテスト」。今年もユニークな作品が寄せられました。
参考サイト >> 国際雪形研究会 URL http://www.yukihaku.net/yukigata
早春のオンネトー、桜を求めて行ったのですが空振り、 昨年からやみつきになっている“雪形” 現地で発見できなかった雪の模様、 よーく見るとアニメの女の子がくるくる踊って居るように見えます。
雪形を探して2年目の岡崎さん。とってもほほえましい絵柄を見つけてくださいました。 アニメのキャラクターの女の子にも、笑っているウサギにも見えます。そして、フラダンスを踊っているような手の動きも、楽しいですね。山の緑とのコントラストもバッチリ。ユーモラスな姿に、審査委員一同釘付けでした。
審査員:かとう けいこ
自宅屋上で天狗山右方向にこの雪形を見つけました。松林の形が、坊ちゃん刈りの男の子のように見えました。
確かに、手前の山の稜線から、男の子の横顔が突き出ているように見えますね!男の子が、夕日を受けて家に帰る状景を想像してしまいました。紅露さんは、坊ちゃんと命名されていますが、今時の若者の髪型にも見えます。周りの木も含めて、髪の毛の感じまで、とてもくっきり輪郭がでていて、影絵のような雪形に感動です。
審査員:原 文宏
毛無山のこの部分は、毎年雪が遅くまで残り、人物らしき雪形になる。今年は撮影時期が遅れたせいか、顔が崩れて、フランケンシュタインのようになった。
藤子不二雄Aの漫画で、「怪物くん」の中にでてくる「フランケン」を思い出しました。多分、紅露さんも、漫画から「フランケン」と命名したのではないでしょうか?「フンガー、フンガー」としか言わないのですが、どこか、かわいいフランケンシュタインでした。雪形に漫画のイメージをかぶせると、朝、寝ぼけたフランケンといった所でしょう。命名と想像力がユニークなので、選出しました。
審査員:原 文宏
大きな「雁」が北へ向かっています。
山全体を捉えた視点は、まちがいなく雪形上級者です。鮭の頭にも、鳥の頭にも見えると、審査員みんなで議論になりましたが、最後は雪が残る春先に北へ帰る雁という、撮影者の意見に一票です。一般の人には、春のスキー場にしか見えないかもしれません。でもこれを、くちばし、目、模様と見抜く眼力に脱帽です。
審査員:かとう けいこ
水鳥が遊ぶ湖面の上を見ると、大きな水鳥の雪形が!
感動の発見でした。
雪形コンテストのことを知って、意識するようになるとさまざまな文様を探りだすと ただ茫然とみるのではなく、より北海道の山々をじっくり観察できるようになりました。
2008~2009年冬は暖冬少雪で、立派な雪形が現れるか心配でした。しかし、この作品は利尻山の特徴ある山容の中に、雪形のはっきりした輪郭とその大きさから、誰が見ても水鳥に見える立派な作品です。もう少し遠景からの写真では山裾に「オシドマリ湖」が見え、まさに「水鳥、空へ」の表題がピッタリです。
利尻島は北海道の開拓当時、春先のニシン漁で大いに賑わった島でした。北海道では雪形の言い伝えが少ないが、この島ではニシン漁の始まりや終わりの目安になる雪形「箱船」と「猫の顔」が言い伝えられていたことが近年明らかになりました。 天気予報がなかった時代には、農民や漁民は山肌に現れる雪形を見て、季節の移り変わりを知り、漁や農作業の目安にしていたのです。昔の人もこの雪形「水鳥、空へ」を見ていたのではなかろうか。今後もこの雪形が現れるか、地元の人に注目して欲しい作品です。
審査委員長:秋田谷 英次
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